「ご近所ドクターNET」に院長監修の記事が掲載されました。

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「ご近所ドクターNET」から地域の方々への歯科知識の啓蒙に、と歯に関する記事の作成を依頼されました。

以下、記事内容詳細です。

テーマ:子供の歯の生えかわりって?

「そのうち生え換わるからいいや」「穴は開いてるけど痛くなさそうだし大丈夫かな?」
などなど、乳歯はいずれ永久歯になるからそこまで重要ではない、と考えられてしまうことが多いようです。
しかし実は乳歯というのは

①子供の年齢の食生活
②顎や顔の発達
③永久歯の歯並び

にとても大きな影響を及ぼします。そのため、きれいな永久歯の歯並び、健康な成長、のためには乳歯の健康や適切な生え換わり時期というものがとても大切になってきます。

まず①の食生活についてですが、これはとてもわかりやすいかと思うのですが、穴があいてしまったり、欠けてしまった歯では硬い物などをしっかりと噛むことができず、知らず知らずのうちに片側だけで噛む癖がついてしまったり、軟らかい食べ物を好むようになってしまったりします。

そうすると、②の顎の顔の骨の発達に良くない影響が出てきます。といいますのは顎の骨の発達は噛むことで進められるので、片噛みや柔らかい物の多い食生活が続くと、顎の発達が不十分であったり、顎の発育が左右非対称になってしまったり、ということが起こってしまうのです。

そしてそれらと同じくらい大切なのが③の永久歯の歯並びです。永久歯の歯並びが悪くなる原因の大きなものとして

1:乳歯が抜けるのが早すぎた場合
2:乳歯が遅くまで残りすぎた場合
3:乳歯に虫歯などで大きな穴が長期間開いていた場合
4:頬杖、指しゃぶりなどの癖がある場合
5:顎の発育が小さかった場合

という5つが挙げられます。

まず、1の「乳歯が抜けるのが早すぎた場合ですが、この場合、抜けてしまった乳歯の下の永久歯が生えるまでに長期間かかる為、そこの部分が空間、いわゆる歯抜けの状態になります。そうするとどうなるかといいますと、なんとその両隣りの歯が倒れてきてしまうのです。すると本来そこに生えるべき永久歯のスペースが潰されてしまって、まっすぐに永久歯が生える事が出来なくなり、中で引っかかってしまったり、舌側や頬側から歪んで生えてきてしまったりするのです。

2の「乳歯が遅くまで残りすぎた場合ですが、この場合は1と逆で、残ってしまった乳歯がその下の永久歯が生えようとするのを邪魔してしまい、永久歯が舌側や頬側から歪んで生えてきてしまうのです。

そして3の「乳歯に大きな穴が長期間開いていた場合」に関しては、1と同じことが起こります。大きく開いてしまった穴の部分に隣の歯が傾いてきてしまい、その後、その虫歯の乳歯が抜けたとしても、次の永久歯が生えるのに十分なスペースがなくなってしまっているのです。結果、永久歯が舌側や頬側から歪んで生えてきてしまうのです。

4の「頬杖、指しゃぶりなどの癖がある場合」はその癖によって直接的に歯の角度に影響を及ぼしたり、顎の骨に影響を及ぼしてその結果歯並びが悪くなったり、ということが起こります。例えば、指しゃぶりによって上の前歯がどんどん出てきてしまい、上顎前突(いわゆる出っ歯)になってしまう、などです。

5の「顎の発育が小さかった場合」というのは、原因としては最初の方の①や②によって引き起こされることが多いもので、顎が小さい結果、永久歯が並びきらずに歯並びがガタガタとしてしまう、というものです。

このように、乳歯は
①子供の年齢の食生活
②顎や顔の発達
③永久歯の歯並び
をする為にとても大切なもので、もしも乳歯に
1:乳歯が抜けるのが早すぎた場合
2:乳歯が遅くまで残りすぎた場合
3:乳歯に虫歯などで大きな穴が長期間開いていた場合
4:頬杖、指しゃぶりなどの癖がある場合
5:顎の発育が小さかった場合
ということが起こった場合、永久歯の歯並びが悪くなってしまったりするのです。

子供の健康な成長やきれいな永久歯の歯並びを育てるためにも、乳歯の時期や生え変わりの時期を大切にし、定期健診やフッ素塗りなどをしていくと良いのではないかと思います。
まずは現在のお口の状況を近隣の歯科医院にてチェックしてもらうことから始めるのが良いでしょう。