当医院が雑誌に掲載されました。

歯科業界で頑張っている医院を特集されている、株式会社ササキさんの『Care&Communication誌』に京都府の八幡市にある、あゆみ歯科クリニックが取材・掲載されました。

VOL.48 2019年5月号

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同世代の患者と一緒に成長し、健康長寿を歯科医療から支える

「あゆみ歯科クリニック」は京都府八幡市にある大型歯科医院だ。
2009年の開業以来、順調に成長。保育園を併設するなど、地域医療に貢献している。開業からこれまでの歩みを伺ってみた。

 

患者の急増に応える形でユニット13台の歯科医院に

「あゆみ歯科クリニック」は京都南部の八幡市・松井山手駅近くにある。枚方市にも近く、京都や大阪の
ベッドタウンとして1980年代から人口が急増している地域だ。
あゆみ歯科クリニックの開業は、2009年。チェア3台からスタートした。
「住宅は増えていましたが、竹林もまだ多く残っていて、目立つ建物がほとんどない地域でした」と福原隆久院長は振り返る。 しかし、開業前の内覧会には、225人が見学に訪れた。
当時、日本一多い見学者数として注目を集め、歯科専門誌の記事になったほどだ。そして、多数の見学者数は、患者の予約数にも直結した。
「幸先のよいスタートダッシュを切ることができましたが、喜ぶ暇もないくらい次々と患者さんが押し寄せたのです。日本一、忙しい歯科医院なのではないかと思うほど、めまぐるしい毎日でした」
開院時からチェアを8台は増やせるように設計はしていたが、患者は右肩上がりに増え、毎年、チェアを増やすような状態に。取材に伺ったときには、チェアは13台まで増えていた。福原院長は、これ以上は難しいと思っていたそうだが、設計士のアドバイスで個室の間仕切りを工夫すれば、1台増やせることが分かり、ちょうど取材をした翌週から、その工事が始まるところだった。
「開業からの10年間、予約数に応えるためにチェアとスタッフを増やし、診療が落ち着いたとほっとしたのもつかの間、すぐに足りなくなり、慌ててチェアとスタッフを増やす、の繰り返しでしたね」と笑う。

 

予防への意識を高め、健康長寿の地域に

新興住宅地にあるあゆみ歯科クリニックの患者は、30~40代のファミリーが多い。福原院長がこの地を
選んだのも、自身と同年代の患者が多いことが理由の一つだった。
あゆみ歯科クリニックは、予防歯科を診療の柱に据えている。日本は世界一の長寿国だが、寝たきりの人も多く、健康長寿国とは言えない。健康で長生きするためには、自らの力で口から食べられるかどうかが鍵を握る。そのためには、予防を徹底し、歯を守ることが重要だ。「歯科医院は、院長の年齢が上がるのと一緒に、患者さんの中心層も年を重ねていくものです。今、若い患者さんもいずれ健康をどう維持していくか、考えなければならない年代に入ります。若いうちから、私の歯科医院に通うことで健康への関心を高めてもらいたい。そして、その意識が歯科医院の枠を超えて広がっていけば、地域全体が健康長寿の町になっていきます。私はその健康長寿の地域づくりに貢献したいと思っているのです」
そして、あゆみ歯科クリニックは2016年、隣の長尾駅に分院を開院した。オフィスビルの1階にあり、チェアは4台。分院長は、本院の勤務医だった日野卓哉歯科医師が務めている。
「今後も本院に近い京都田辺市内に1軒、分院を作る予定です。複数の分院を近隣に点在させることで、
あゆみ歯科クリニックのネットワークをつくり、地域の健康長寿に貢献していきたいです」

 

明るく接することで院内を盛り上げる

歯科医院は急成長すればするほど、院内のオペレーションをどう整えていくか、課題も増えるものだ。
あゆみ歯科クリニックは、どのように乗り越えていったのだろう。
福原院長に、開業からの10年を振り返り、一番、苦労した時期を聞いてみると、「開業したばかりの頃」
と答えた。
開業時のスタッフは、常勤は歯科衛生士が1人、歯科助手が2 人、その他にパートの歯科衛生士がいた。
そのうち、歯科衛生士と歯科助手が1 名ずつ辞めてしまったのだ。
「苦境の時期を助けてくれたのは、パート勤務の歯科衛生士でした。すぐに新しくスタッフを採用し、人数を増やしましたが、新人の指導や院内のオペレーションを整えるのに彼女が頑張ってくれたおかげで乗り切れたのです」
それと共に福原院長が意識したのは、明るい雰囲気作りだった。院長が悩んだり、暗い表情をしているとスタッフの志気も下がってしまう。リーダーとして福原院長は前向きな姿勢を崩さず、スタッフとのコミュニケーションを重視した。
「ミーティングは週1回、昼食をとりながらの会合が月1回ありますが、毎日のランチも必ず順番にスタッフの一人と食べるようにしているんです。食事をしながら1対1で話すと、忙しくて言いそびれていることやお互いに言いにくいことも話しやすくなります。それも、私から話すというより、『最近、どう?』という感じで話を聞いていくことが多いですね」
じつは今回のインタビューは、歯科医院の外で行われた。その最中、事務長からかかってきた電話に対し、福原院長は、「今はどんな感じ?」とやさしく話しかけた。
歯科医院とスタッフを気にかけ、思いやっていることが伝わる明るい話し方だった。
「勤続年数が長いスタッフも増えましたし、恐らく私が1ヵ月間、不在にしても歯科医院は回ると思います。でも、それではいつかモチベーションが下がる時期が来てしまう。ほんの数日でも、私がセミナーなどで不在の日があると、戻ってきたときに『雰囲気が違う』と感じることがあるのです。エネルギーを惜しまず、つねにスタッフを気に掛けているという姿勢を見せることは、とても大切だと思っています」

 

保育園を併設し、働きやすい環境も整備

スタッフを大切にする福原院長の思いは、2018年4月、0~6歳児(未就学児)を対象にした保育園を開設
したことにも現れている。開業当初に苦楽を共にした歯科衛生士が妊娠したことをきっかけに、歯科医院の奥の敷地を活用し、企業主導型保育施設の「あゆみ歯科保育園」を併設した。
保育園では歯科衛生士や歯科助手の子どもたちだけでなく、地域の子どもたちも受け入れている。また、
歯科医院の患者が治療の間、託児施設として無料で利用することもできる。
「予防歯科では患者さんとのおつきあいが長期にわたります。その間、スタッフが3、4年で変わってしまっては、患者さんの目には、スタッフがよく変わる歯科医院に見えてしまいます。スタッフが長く働ける環境を作ることは、患者さんに信頼して通っていただくためにも必須だと思います」
予防の大切さを浸透させるには、子どもの頃からの啓蒙が欠かせない。あゆみ歯科クリニックは、母親学級や保育園、小学校の歯磨き指導を通じて、歯の守り方を積極的に伝えている。保育園の併設は、親子が立ち寄りやすい環境を作ったことで、より予防歯科への関心を高める機会にもなった。
じつは福原院長は5人のお子さんを持つ父親でもある。患者やスタッフの悩みに寄り添えるのも、自身と
重ねて考えられる視点があるからなのだろう。
あゆみ歯科クリニックが重視しているのは、子どもだけではない。高齢の患者のため、毎日、訪問診療も
行っている。訪問・往診エリアは近隣だけでなく、京都田辺市や枚方市も含まれ、広範囲だ。
本院、分院、訪問と診療の幅が広いあゆみ歯科クリニックだが、スタッフの勤務体制はどうなっている
のだろう。
「訪問診療は専門のスタッフが担当していますが、本院と分院はローテーションを組み、曜日によってスタッフはどちらかの歯科医院を担当しています。分院を近い場所に設けたのも、スタッフの生活圏から離れることなく、勤務しやすい環境を考えてのことです」
勉強熱心な福原院長は、今も定期的にセミナーに参加し、研鑽を重ねている。また、自身の取り組みを
「あゆみ歯科バス見学ツアー」などを企画して、他院の院長にも惜しみなく公開している。
「生まれ変わっても歯科医師になりたい」と話すほど、歯科に情熱を燃やす福原院長は、志を同じくする
スタッフと共に、あゆみ歯科クリニックをより大きく成長させたいという夢を抱いている。
「将来、この地域はなぜか元気で健康に過ごす人が多い。理由を探ってみると、うちの歯科医院が
そのきっかけを作っていた。そんな地域になるのが理想ですね」松井山手、長尾の歯医者さん、八幡市のあゆみ歯科クリニック